公共職業訓練(離職者訓練)は原則、雇用保険を受給できる方むけの訓練です。
受講指示というのをハローワークから受けると、訓練終了まで雇用保険が延長されます。
毎月中旬に『基本手当、通所手当、受講手当』が振り込まれます。
失業して、ハローワークで紹介される一般的な訓練はこちらです。
動画解説について
職業訓練を一度も利用したことがない方むけの動画を作りました。ぜひ一度ご覧ください。
Youtubeチャンネルへのリンク:おしごとーり
求職者支援訓練の動画も作りました!
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公共職業訓練の申し込み手続き
まずハローワークの職業訓練窓口で、訓練を受けたいということで相談してみてください。
窓口で、現在申し込める職業訓練校のパンフレットがもらえると思います。
申込はハローワークに経由して申し込みます。直接、訓練校に申込はできません。
- ハローワーク職業訓練窓口で訓練相談をする。
- ハローワーク公共職業訓練を申込む
- 訓練校訓練校での面接(ない場合もある)
- ハローワーク受講指示を受ける。
- 訓練校&ハローワーク入校日(午前中訓練校、午後ハローワーク)
ネットでも通える訓練校を調べられますが、ハロワの窓口に行った方が早いです。
直近で受けれる訓練校をまとめた資料とかもあると思います。
ちなみに、相談すると求職活動実績1回分になります。
また、職業訓練校の申し込みは併願ができないシステムになっています。
併願については『併願不可?ハローワークでの職業訓練校の申し込み』をご覧ください。
申込時のポイントについては『【職業訓練】倍率と申込書の志望動機作成方法について【定員割れなのに落ちる?】』をご覧ください。
選考について
面接がある場合もありますが、通常は申込書の志望動機、職務経歴等で合否が判定されます。
合否の理由は公開されていませんが、合否のポイントについては職業訓練校の立場に立つことで推測できます。
・『この人はうちの訓練校の訓練をうけてスキルアップすると就職できるようになりそうだぞ!』
という事を申込書類で表現する。
なぜなら訓練校も商売(?)ですので訓練校自身も評価されているからです。
では訓練校の評価は何が基準になるんでしょうか?
訓練校の評価とは『訓練終了後の求職者の就職率』です。
これ以外はあり得ません。訓練内容がわかりやすいとかは関係ないです。
すると、申込書類には、
『この訓練を受けて自分のスキルがアップすると、訓練終了後の自分の就職の確率があがるから、合格させてください!』
という内容を書く。
書き方はいろいろあるとは思いますが、一例としては
『今までの職務経歴に訓練校で取得できるスキルをミックスすると希望の職種に就職できる!!!』
という感じが良いです。
詳しくは『【職業訓練】訓練校と学校との違い【説明会・面接の服装も解説】』『【職業訓練】面接と筆記試験について【かんたん解説】』をご覧ください。
申し込みができない場合について
なお、公共職業訓練または求職者支援訓練の実践コースを受けてから1年未満の方は申込できません。
つまり前回訓練を受けてから一年間は間をあけないとだめです。
ただし、求職者支援訓練の基礎コースを修了した場合のみ一年以内でも受講を申し込みできます。
連続受講については『職業訓練校2回目の受講について【連続受講についても解説】』をご覧ください。
公共職業訓練中のお金について
雇用保険は通常、4週間に一度ハローワークに行って、失業認定申告書という「一生懸命就活したけど、仕事に就けませんでした」という書類を提出することによりお金がもらえます。
晴れて訓練校に合格し、ハローワークから受講指示※というものをもらって通った場合、
在校中は就職活動しなくても、まじめに出席して訓練を受けていれば翌月中旬ごろに雇用保険が振り込まれます。
ハローワークに行く必要もありません。しかも訓練が終了するまで給付が延長されます。
また、自己都合退職の場合、通常は『給付制限』という『2~3か月のお金がでないペナルティ期間』があるのですが、訓練校に入校した日から、そのペナルティが解除されて、すぐに給付されます(実際は入校翌月の中旬にふりこまれます)。
※ 受講指示については、『職業訓練の受講指示について』をご覧ください。
もらえるお金について
・基本手当: 通常の雇用保険でもらえるものと同じ
・通所手当: 通勤手当のようなもの
・受講手当: テキスト代(最大40日分まで)
通所手当については、『通所手当が支給される距離は?【電車、バス、自動車、自転車】』を参照ください。
公共職業訓練の種類について(都道府県主体)
ネットで色々と職業訓練校を調べているといろんな種類の訓練校がヒットします。
訓練校によっては運営の主体が異なります。
例えば東京都でも訓練校を運営しています。他県も同様です。
ちなみに訓練校は自分の住んでいる県だけでなく、日本全国どこの訓練校でも申し込めます。
他県の訓練についても調べても面白いかもしれません。
地方によっては、その地方独自の伝統工芸の職業訓練があったり、東京だと製くつ科といった珍しい訓練があったりします。
製くつ科は日本唯一なので全国から人が集まるらしい。
施設内訓練
都道府県の運営する職業訓練は『施設内訓練』と『委託訓練』の2種類あります。
『施設内訓練』とは『都道府県が運営する訓練施設』で行われる訓練のことです。
東京都を例にしますと、都立職業能力開発センターの施設で行われる訓練です。
基本的に専門性が高い訓練が多く、その分就職率は高いです。
また、施設内訓練は短期職業訓練(短期課程)、普通職業訓練(普通課程)に分かれます。
・短期課程: 業者向けで、おおむね3カ月から6カ月くらい。無料(テキスト代等除く)。
・普通課程: 学卒者訓練と呼ばれており、1年から2年の長期の訓練。授業料有料。
なお、普通課程でも応募条件さえ満たしていれば、雇用保険受給者も受講することができます。
ハローワークから受講指示をうけることができれば、訓練終了まで雇用保険をもらいながら訓練をうけられます。
都道府県によって異なりますが、東京都の普通訓練の受講料は年額118,800円です(令和2年現在)。
専門学校に行くよりは安いので、高校を卒業して即通う方も結構います。
委託訓練
委託訓練は、都道府県が『民間の施設に訓練を委託』して行っている訓練のことです。
訓練期間は3カ月~6カ月です。
テキスト代等は自己負担ですが、受講料は無料です。
民間に委託しているから、いろんな訓練があります。開催場所も様々です。
二年間の長期の委託訓練もあります。詳しくは『【職業訓練】2年コース(保育士・IT等)について【雇用保険を最長でもらう方法】』をご覧ください。
公共職業訓練の種類について(ポリテクセンター主体)
国が独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に委託して行っている訓練校もあります。
こちらの訓練も都道府県と同様に施設内訓練と委託訓練があります。
ポリテク、都道府県どちらが運営していても特に違いはありません。
職業訓練校一覧
『【関東】職業訓練の種類及び講座一覧【東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬】』、