【雇用保険】就業手当のわかりやすい解説及び計算方法【再就職手当との違い】

雇用保険

就業手当は非常にわかりづらいです。

普通に雇用保険をもらう方は、就業手当について知らなくても全く問題ありません。

知らなくて損をするというケースはあまりないからです。

それでも一応は理解しておきたいという方のために、以下解説いたします。

就業手当

2つパターンがあると考えるとわかりやすいです。

雇用保険受給中に、アルバイトをして認定日に就業手当として申請する場合

『再就職手当の申請条件の『1年を超える雇用』が該当しない場合に、代わりに就業手当を申請する

です。

なお再就職手当については『【雇用保険】再就職手当の計算と申請方法』をご覧ください。

 

動画解説について

雇用保険制度について動画で解説しています。

Youtubeチャンネルへのリンク:おしごとーり

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就業手当とは

就業手当の対象者

就業手当の対象者は、

対象者

・基本手当の残日数が3分の1以上かつ45日以上
・職業に就いたものであること(就職又は就労)
・離職前の事業主、または離職前の事業主に雇用されたものでないこと
・求職申込日以前に内定をもらっていないこと
・待期期間終了後に職業に就いたこと
・給付制限がある場合、最初の1か月間は安定所または職業紹介事業者の紹介によること

おしごとーり
おしごとーり

後程、さらに詳しく説明しますが、

2番目の『職業に就いたものであること』という意味は
1日4時間以上の仕事という意味です。

つまり、『1日4時間以上のアルバイト』も『普通に就職して週40時間働く』、両方とも『職業に就いたものであること』を意味します。

就業手当の計算方法

就業手当の計算方法

基本手当日額×30%

ただし、上限額があります。

就業手当の1日当たりの上限額(※)

・59歳以下:1,836円
・60歳~64歳:1,485円

※令和3年8月1日現在

おしごとーり
おしごとーり

就業手当を1日もらうと、基本手当の残日数が1日減ります。

基本手当日額等については『雇用保険の受給資格ともらえる金額【直近6ヶ月の賃金で計算します】』をご覧ください。

就業手当申請の2パターン

アルバイトをして認定日ごとに申請する場合

雇用保険受給中は、週20時間未満までであればアルバイトしても構いません。

雇用保険の受給中のアルバイトについては『【雇用保険】受給中にアルバイトをした場合【4時間以上か4時間未満か】』をご覧ください。

さて、

1日のアルバイトが4時間以上の場合は『就職又は就労』4時間未満の場合は『内職又は手伝い』という扱いになります。

4時間以上のアルバイトをした場合に、働いた日に対して就業手当を申請することができます。

通常、4時間以上のアルバイトをした場合には基本手当を後ろに繰り越せるのですが、

就業手当を1日分申請すると、基本手当を後ろに繰り越さずに

『基本手当の30%の金額をもらって、基本手当1日分を消費する』

ということになります。

(「基本手当を後ろに繰り越せる」の意味が不明な方は先ほどの『【雇用保険】受給中にアルバイトをした場合【4時間以上か4時間未満か】』をご覧ください)

おしごとーり
おしごとーり

つまり、失業が長引いた場合には最終的に損してしまいます。

就業手当を申請して得になるケースはレアですし、失業期間が長引くかどうかは後日になってみないとわからないからです。

ですので、就業手当を申請した方が良いか迷ったときは申請しないという選択がベストです。

再就職手当が該当しない場合

再就職手当の条件の一つに『雇用契約が1年を超えること』というものがあります。

例えば、契約社員や派遣社員で半年だけの契約等、こういった場合は雇用契約が1年を超えないので再就職手当は申請できませんが、代わりに就業手当を申請できます。

また、就業手当を申請した時点で、継続就業の条件を満たしていた場合は、例外的に残日数が0になるまで就業手当を申請できます(途中で雇用契約が終了する場合を除く)。

この場合は4週に1度の認定日ごとに申請していくことになります(郵送可)。

継続就業とは

契約期間が7日以上の一の雇用契約で、一週間の所定労働時間が20時間以上、週4日以上勤務する場合

その他雇用保険の手続きについて

その他の雇用保険手続きについては『雇用保険の全手続きのまとめ【金額は?計算方法は?いつからもらえる?会社都合?】』をご覧ください。