雇用保険を受給中に1日において4時間未満のパート・アルバイトをした場合『内職又は手伝い』という扱いになります。
そのパート・アルバイトで稼いだ金額と自分のもらえる雇用保険の金額によって
『全額支給』、『減額支給』、『不支給』
の3パターンのいずれかになります。
【このページの内容を動画で解説しています。よりわかりやすく説明していますので、良かったらご覧ください】
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アルバイトした場合の失業認定申告書の書き方は『【雇用保険】受給中にアルバイトをした場合【4時間以上か4時間未満か】』のページをご覧ください。
失業認定申告書の全般的な書き方については『【失業認定申告書】書き方の例について(初回及び2回目以降)』をご覧ください。
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内職又は手伝いの減額計算方法
賃金日額と基本手当日額
内職又は手伝いの減額を計算するには雇用保険受給資格者証の『14.離職時賃金日額』と『19.基本手当日額』のデータが必要です。
ちなみに、賃金日額と基本手当日額の決まり方は『雇用保険の受給資格ともらえる金額【直近6ヶ月の賃金で計算します】』をご覧ください。
内職又は手伝いの一日あたりの金額
1日4時間未満で働いたことを『内職又は手伝い』と言います。
仕事内容は関係ありません。コンビニで2時間接客で働いても『内職又は手伝い』です。
『内職又は手伝い』の金額は1日あたりの収入額を出す必要があります。
例えば一か月のうち10日、1日2時間、時給1,000円だとすると
10日×2時間×1,000円=20,000円
すると、計2万円を給料日にもらえますが、
一日あたりの金額に直して、2,000円という金額で雇用保険の減額計算されます。
なお、一日4時間以上働いた場合は、先ほどご紹介した『雇用保険の受給中にバイトをした場合【内職?就職?1日4時間の定義】』のページをご覧ください。
減額の方法
収入の定義
減額計算に使う『収入』とは、一日あたりの収入から控除額という金額を引いた金額です。
(控除額は、毎年8月1日に変更になります。令和3年8月1日現在は1,296円です。)
つまり
収入=『一日あたりの収入』ー『1,296円』
で計算します。
以降の説明では、
『収入』とは控除額を引いた金額、
実際にもらった1日あたりのお金のことを『稼ぎ』とします。
計算方法
・基本手当日額と収入の合計額が賃金日額の80%を超えるとき、超えた分だけ基本手当日額が減額される。
・収入が賃金日額の80%を超えるときは、基本手当は不支給となる。
あの、さっぱりわからないんだけど
では、実際に具体例で説明します!
では、具体的に説明するために、下記の条件を設定します。
賃金日額 9,000円
基本手当日額 5,703円
控除額 1,296円
賃金日額の80%の金額 7,200円
全額支給(例 1日の稼ぎが2,000円場合)
例えば、
1日あたりの稼ぎを2,000円とすると
収入は2,000-1,296=704円となります。
『基本手当日額+収入≦賃金日額の80%』に当てはめると
5,703+704≦7,200
6,407≦7,200
となり、基本手当日額の『5,703円』は全額支給されます。
減額支給(例 1日の稼ぎが4000円場合)
例えば、
1日あたりの稼ぎを4,000円とすると
収入は4,000-1,296=2,704円となります。
基本手当日額+収入>賃金日額の80%
にあてはめると、
5,703+2,704>7,200
8,407>7,200
となり1,207円が基本手当日額から減額されます。
最終的にもらえる基本手当日額は、基本手当日額から1,207円減額しますので、
5,703-1,207=4,496円
の受給となります。
不支給(例 1日の稼ぎが9,000円場合)
例えば、
1日あたりの稼ぎを9,000円とすると
収入は9,000-1,296=7,704円となります。
収入>賃金日額80%
にあてはめると
7,704>7,200
となるため、基本手当日額は不支給です。
不支給という事は、基本手当は繰り越されます。
繰り越されるということは結果的に1日4時間働いたのと同じ扱いになります。
『繰り越されます』の意味が不明な方は、『雇用保険の受給中にバイトをした場合【内職?就職?1日4時間の定義】』をご覧ください
『もう、よくわからん!!!!』という方は下記のYoutubeを見ていただけると幸いです。
その他の注意点
収入を実際にもらった認定期間に減額になります。
4時間未満で働いたと申告した認定期間では、収入額が確定しないので減額になりません。
実際にお金をもらったと申告した認定期間中の基本手当が減額になります。
賃金日額の80%の金額は上限があります。
俺は超高給だったから、賃金日額が30,000円だったぜ!
すると4時間未満なら結構な金額のバイトしても減額されないな。
いえ、賃金日額には上限額があります。
例えば、30歳未満の方は13,520円が上限額です。
内職または手伝いの減額計算もこの金額を上限額として算出します。
でも雇用保険受給資格者証には賃金日額30,000円って書いてるんだが?
雇用保険受給資格者証の表示は30,000でも内部的には13,520円で計算されています。
基本手当も上限額で計算されています。
上限金額については『雇用保険の受給資格ともらえる金額【直近6ヶ月の賃金で計算します】』をご覧ください。
その他の雇用保険の手続きについて
その他の雇用保険の手続きについては『雇用保険の全手続きのまとめ【金額は?計算方法は?いつからもらえる?会社都合?】』をご覧ください。